( MILS LENS )
そのレンズは、
自然と自分を「隔てて」いないか
息を呑むような稜線のグラデーション。森深くで輝く苔の緑。
私たちはその「色」を見るためにフィールドへ向かいます。
しかし、目を守るために掛けたサングラスが、その感動に薄暗いフィルターをかけてしまっているとしたら。
「眩しさを防ぐ代償として、鮮やかさを手放す」
私たちが無意識のうちに受け入れてしまっていたこのトレードオフは、本当に仕方のないことなのでしょうか。
MILS LENSが実現したこと
MILS LENSの核は、偏光効果とハイコントラスト効果を同時に成立させていることです。体験として得られる利点は、3つに整理できます。
1)反射が抑えられ、視界が整う(偏光効果)
水面・路面・雪面などの乱反射をカットし、眩しさの原因を取り除きます。見たい対象を捉えやすくなり、長時間でも疲れにくい視界につながります。
2)明るさを残したまま、眩しさを抑える(高透過 × 偏光)
偏光レンズは一般に、反射を強く抑えようとするほど暗くなりがちです。MILS LENSは、明るさを確保しながら偏光性能を成立させることで、森の中や曇天、夕方でも暗さを感じにくい視界を目指しました。
3)光を抑えているのに色が沈まず、輪郭が立つ(ハイコントラスト)
眩しさは抑えられているのに、景色が沈まない。稜線の陰影、苔の緑、岩肌の凹凸まで読み取りやすくなります。
偏光だけでは暗くなりやすく、ハイコントラストだけでは反射が残る。
MILS LENSはその両方を高いレベルで両立することで、暗さに頼らず、クリアで質の高い視界を実現しています。
しかし、これら3つの利点は、単に機能を足し合わせれば実現できるものではありません。そこには、サングラスというプロダクトが本質的に抱えている2つの矛盾があります。MILS LENSは、その矛盾に正面から向き合うことで、この視界を成立させています。
物理的な矛盾(透過率 × 偏光度)
第一の壁:物理的な矛盾(透過率 × 偏光度)
まず立ちはだかるのが、物理的な矛盾です。
水面や路面からの乱反射をカットする偏光効果は、ブラインドのような構造によって反射光を物理的に遮断します。
そのため通常は、偏光度を高めれば高めるほど、レンズは濃く暗くなりやすいという関係が生まれます。
しかし、MILS LENSはこの定説に挑みました。
レンズ基材と偏光膜の純度を極限までチューニングすることで、可視光線透過率30%以上という明るさを保ちながら、JIS規格等の基準を満たす偏光機能を維持しています。
いわば、明るさを残しながら、必要な反射だけをしっかり抑える。
そんな相反するスペックを、高いレベルで共存させているのです。
生理学的な矛盾(暗さ × 色彩感覚)
第二の壁:生理学的な矛盾(暗さ × 色彩感覚)
次に立ちはだかるのが、人間の目の仕組みによる見え方の質の低下です。
ここが、MILS LENSの核心部分でもあります。
人間の網膜には、役割の異なる2種類の視細胞が存在します。
- 錐体細胞:明るい場所で働き、「色」を感じる
- 桿体細胞:暗い場所で働き、「明暗」を感じる(色はほぼ感じない)
一般的なサングラスで光量を一律に下げてしまうと、脳への入力信号が弱まり、錐体細胞の働きが低下します。その結果として、色彩感覚も鈍りやすくなります。
つまり、照度が下がると、人間は彩度も低く感じやすくなる。
ただ濃い色のサングラスを掛けることは、自ら世界を色あせさせて見ているのに近いのです。
これが、サングラスで景色が沈んで見えてしまう科学的な正体です。
スペクトルコントロールによる、
視界の質の追求
MILS LENSの回答
MILS LENSが目指したのは、反射を抑えながらも暗くしすぎず、景色の色や情報量まで失わない視界です。
そのために、レンズ基材と偏光膜の純度を高い水準で設計・調整し、明るさを保ちながら偏光機能を維持。
さらに、暗くなるほど色彩感覚が落ちやすいという人の目の特性も踏まえ、単に眩しさを抑えるだけでなく、必要な明るさと視認性をできるだけ両立することを目指しました。
分光チャートを見てもわかる通り、MILS LENSは、明るさをある程度残しながら、短波長の刺激と黄ばみ寄りの色偏りを抑え、自然さとコントラスト感を両立させるパープルグレー系レンズです。加えて、渓流やゴルフなど、それぞれのフィールドで必要とされる視認性に応えるため、アースグリーンも展開しています。
つまりMILS LENSは、反射・暗さ・色の沈みというサングラス特有の課題に向き合い、視界の質そのものを高めるために設計されたレンズです。
矛盾の先にある「新しい視界」
MILS LENSが実現したのは、単なる機能の足し算ではありません。
1)物理的矛盾の解消:明るいのに、眩しくない
2)知覚的矛盾の解消:光を抑えているのに、景色が沈まない
この2つを高度なバランスで統合することで、私たちはレンズというギアを通して、視界の質そのものを引き上げようとしました。
本来なら両立しにくい性能を、ギリギリのバランスで成立させる。
その矛盾を攻略した先に広がる、これまでにないほどクリアで鮮やかな世界を、ぜひあなたの目で体感してください。